オゾン処理の実験データ

OZONE EXPERIMENT

食品加工場の現状

営業品目

米… 自店精米
製造部門… お米のお菓子、餅、おにぎり(お米クッキー、黒米おはぎ、シフォンケーキ)
その他… 食料品、各種関連商品

はじめに

お米の加工製造をはじめたばかりで食品衛生管理について現状では心配要素が多い。昨今の食品製造業会の事故を憂慮して、少しでも衛生管理のされた、食品を作りたい。従業員は、パートさんの3人ほどです(実際に食品を加工している現場)

現 状

  • 作業員は、頭巾、手袋、白衣に着替えて作業をしているが、はたしてそれだけで菌や汚れなど防げているのか判らない。
  • 作業終了後は、使用した道具等をアルコールで消毒しているがそれだけでいいのだろうか。
  • おにぎり製造のほうの建物の駐車場側のドアから外風が吹き込みやすい。
  • 壁は一部ブロックが剥き出しになっていて、埃などが溜まり易い。
  • ファンは全てOUT噴出しになっているので、空気の流れが悪く、建物のあらゆる隙間から空気が流れこみ流入経路の管理が出来ない。
  • ドア周りに隙間がある。
日  時

2000年8月29日13:00~ 晴れ 気温28℃/湿度60%

目  的

食品製造工場における菌の存在確認
フードスタンプ、プレート

使用機材

1. 大腸菌用(デキシコレート寒天)10個
2. 一般菌用(標準寒天)10個
3. 真菌用(サブロー寒天)10個
4. 落下菌用プレート トリプトソーヤ寒天培地(SCD寒天培地)7個
※メーカーはいずれも日水製薬

検査方法

培養器 ADVANTECH FS-320
工場内はフードスタンプによる菌の採取とフードプレートよる落下菌の採取をした。
落下菌採取に関しては、1時間放置にて実施。

培養方法

8/29に採取後8/30 15時ごろ培養器にて30℃に設定して培養しました。
写真資料は試料採取後72Hたったものです。

所 感

店舗自体は清潔な雰囲気でした。工場のほうはよく整理整頓されてますが建物自体が古く目に見えない部分で、不衛生なところがあると感じました。オゾンによる衛生管理以前に、人の管理、例えば、工場内に入るには必ず着替えをする。など工場内の改造をしないとオゾンを入れても、何の効果もないという結果になりかねないと思います。
現状では、工場見取り図の換気扇1の排気を吸気にして、そこにオゾン発生装置(100~500mg)を内蔵させ、餅製造側の部屋の殺菌効果を出す方法がコストパフォーマンスがよいと思います。

蒸篭蒸し布

蒸篭蒸し布菌の繁殖画像

布の跡がついてしまってますが多少の菌が確認できます。

蒸篭

蒸篭菌の繁殖画像

大腸菌は出てませんが、他の菌は確認できます。

加工者Aの手

加工者Aの手菌の繁殖画像

大腸菌は出てきませんが、一般菌、真菌の方で菌が確認できます。黄色ブドウ球菌が確認できます。

加工者Bの手

加工者Bの手菌の繁殖画像

大腸菌など無数の菌が確認できます。

餅の作業台

餅の作業台菌の繁殖画像

大腸菌は出てきませんが、他は多数確認できます。

靴箱

靴箱菌の繁殖画像

大腸菌は出てきませんが、多種多様の菌が確認できます。

餅製造側 流し台

餅製造側 流し台菌の繁殖画像

大腸菌多数の菌が確認できます。

餅ののし板

餅ののし板菌の繁殖画像

菌数は比較的すくないです。

おにぎり製造側 流し台

おにぎり製造側 流し台の繁殖画像

大腸菌など多種多様の菌が確認できます。

もちきり機

もちきり機の繁殖画像

大腸菌2個、他多数確認できます。

菌画像

工場見取り図画像

換気扇1:東芝SA-40AR
換気扇2:日立VF-40L